最近のお問い合わせ例として,Outlook,Outlook Express,Windows Mail,Windows Live Mailなどパソコン側のメールを読むためのアプリの障害で,メールが送受信できないということが多くなっています。
もちろんウィルスやボットが邪魔をしてという様々な原因がありますが,上位3つは以下のとおりです。
1) メールのファイル(.pst .dbxなど)が壊れている。
2) アカウントの設定がプロバイダの仕様変更で変更されたが,それに合わせてお客様が設定していない。ないしは,アカウントファイルだけ壊れてしまった。
3) 料金未払い扱いによるメールアカウント,或いはプロバイダのご契約自体の契約停止,ないしは契約失効。
特に,1),2)はダントツに多いです。2) はパラメータを再設定すれば大方はすぐ治るのですが,HDDの劣化,ウィルスやマルウェアが複合的な要因となっている場合,かなり大事になります。
メールのバックアップは,
i) メールアカウント,ii) メールファイル,iii) アカウントファイルごと
というのが,基本です。標準のエクスポートで十分な場合もありますが,iii) アカウントファイルごとのバックアップをとっていただいたほうが,修復や復元がしやすい場合があります。
別のバックアップという観点での方法は,Gmailなど WebメールでのPOPサービスを利用する方法です。 そうすると,PC環境が変わろうが出張先であろうがメールをチェックしたり送信したりする点でも有用です。ましてWeb上のサービスですからWebメールのサービス上にトラブルが起きない限りはバックアップは基本Web上のままでOKなわけです。もちろん念には念を,という観点でも,Webメールをバックアップしておけば十分でしょう。
但しご注意が1点あります。バックアップは,上書きバックアップではなく,日毎,週ごと,月毎などフォルダ分けして保存するようにお勧めします。
あるお客様は,上記i),ii),iii)を上書きで保存されていました。ご依頼を頂いて一番最新と思われたそのバックアップは,そのバックアップした時点で,メールのファイル自体が損壊していたので,データ復旧を実行した時点で,修復が一部のみ,それも,以前復元した時の保存フォルダのみしか修復できませんでした。受信トレイや送信済みトレイなどは損壊が激しすぎて修復不可の事例がありました。この例を踏まえてのアドバイスです。
3)については,新規プロバイダに乗り換えた時に,料金の支払の手続きをした口座と普段使っている口座を間違えて記載していたり,登録したクレジットカードの期限が切れた関連で,更新手続きが必要だったりとお客様の事情は様々です。通常は料金をお支払いすればメールは再び使えるようになります。メールサービスを提供している社によっては,契約失効中のメールは受け取っていない,保存されていない場合もありますのでご注意ください。
もちろんバックアップは,外付けHDD,内蔵HDDを含め,複数の媒体にとって置かれるように強くおすすめいたします。
こまめのバックアップや,通常のバックアップ方法の確認がご自身で困難な場合はぜひ早めにご依頼いただければ嬉しくおもいます。